市場の透明性を高め、市場秩序及び金融秩序を維持し、資金洗浄及びテロ資金供与活動を防止・抑制するため、マネーロンダリング対策及び企業登記管理に関する法律、行政法規に基づき、中国人民銀行及び国家市場監督管理総局は、2024年4月30日付共管で『受益所有者情報管理方法』（中国人民銀行・国家市場監督管理総局令〔2024〕第3号、原文リンク１を参照）を公表し、主な内容は次の通りである。

一、『受益所有者情報管理方法』（以下、『管理方法』と略称）は、中国における受益所有者情報登録制度を確立・整備するものであり、ビジネス環境の最適化を図る重要な措置である。受益所有者情報登録制度の構築を推進することにより、会社等の主体の株式構造及び最終的な支配・受益状況をより明確に反映させ、市場の透明性を高め、経営主体間の情報の対称性と相互信頼を強化し、取引の安全性と効率性を向上させ、ビジネス環境を一層最適化することができる。同時に、受益所有者情報登録制度は、ペーパーカンパニー、虚偽の出資、ネスト型持株といった違反行為を防止し、電信ネットワーク詐欺等の違法犯罪活動の取締りに寄与し、腐敗の防止・抑制に資するものである。

二、『管理方法』は、法治・簡素化・利民の原則に従い、我が国の実情を十分に考慮し、受益所有者情報を登録すべき主体を規定し、承諾による申告免除条項を設け、受益所有者の識別基準を明確化し、登録情報の照会・利用条件を限定するなどし、これらの措置により会社等の主体による受益所有者関連情報の登録をより良く規範化するものである。

三、本管理方法は2024年11月1日より実施される。

原文リンク：

1、『受益所有者情報管理方法』

以上