上海、海外企業の地域本部設立奨励で新措置
 上海市人民政府はこのほど新たな規定を打ち出し、多国籍企業の同市内での地域本部設置を奨励する方針を示した。6年前に打ち出された関連の暫定規定に比べて、新規定は多国籍企業の地域本部設立申請に対する審査期間を短縮し、申請許可条件を緩和しただけでなく、地域本部の経営内容を拡大し、人材導入に関する条項を新たに加えたものとなっている。
 上海政府の主管部門はこれまで、多国籍企業の地域本部設立申請の審査では30営業日を期限としていたが、新規定では10営業日に短縮される。
 同市はこれまで、多国籍企業の海外で登録された親会社が中国国内での投資で納めた登録資本金総額は累計で3千万ドル以上と定めていたが、これを1千万ドルに改める。
 このほか新規定は従来の税制優遇に替えて、以下のような最高額が1000万元に達する資金援助と奨励金条項が盛り込まれた。
 ◆ 新規に登記・認定された地域本部は、企業開業費及び家賃における資金援助の享受が可能。
 ◆ 経営管理・研究開発・資金管理・販売・物流・支援サービスなど総合的な機能を具備し、且つ経済発展に突出した貢献をし良好な効果や利益を上げている地域本部には奨励金の獲得が可能。
 ◆ 地域本部の法定代表人など高級管理職は地方政府による奨励金の享受が可能。
 また、以前に比べ、同市内の多国籍企業の地域本部は、通関作業でより多くの便宜を受けるようになった。就業許可手続や出入国手続きも簡素化した。
 具体的な政策及び実施細則については、下記通りのサイトで確認できる。
 ( http://www.gyetdz.gov.cn/Article/ShowArticle.asp?ArticleID=891)
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