「中国国家統計局、2011年10月度主要経済データを発表」
中国国家統計局が2011年11月9日付で、2011年10月度主要経済データと1月〜9月間の国内総生産を発表し、主な内容は次の通りである。
一、購買担当者指数(PMI)
PMI(Purchasing Manager`s Index)とは企業の協力により得たデータを基に算出される製造業景気の先行きを示す指標の一つで、この指数が50%の場合は企業全体、即ち製造業全体としては「当該月と前月は同様」であることを意味し、指数が50%より大きければ「景気拡大」を、小さければ「景気後退」を意味する。PMIは購買担当者だけでなく、原材料メーカーや金融機関、投資家にとっても、景気動向を見極める上で重要な指標となっている。
単位:%
各項目指数 |
9月度
@ |
10月度
A |
上昇幅
B=(A-@)/@ |
説明 |
PMI |
51.2 |
50.4 |
-1.56 |
製造業全体の景気は拡大しているが、成長速度は明らかに下落している。 |
生産高 |
52.7 |
52.3 |
-0.75 |
生産高は増加しているが、成長速度は低下している。 |
受注総計 |
51.3 |
50.5 |
-1.56 |
受注総計は微かに増加しており、市場ニーズは旺盛ではない。 |
輸出用受注 |
49 |
48.5 |
-1.02 |
輸出用受注は減少しており、輸出の増加が鈍化を続けている。 |
購入資材の在庫 |
51 |
49.7 |
-2.55 |
生産高の成長速度低下と仕入数量減少の影響を受け、購入資材の在庫が下落している。 |
従業員数 |
49.5 |
50.7 |
2.42 |
労働力需要が下落している。 |
二、国内総生産(GDP)
2011年1月〜9月間までの国内総生産は320692億人民元で、可比価格(comparable price)に基づき計算すると、2010年同期(1月〜9月間)比の9.4%増となり、主要データは下表通りである。
業種 |
1月〜9月間前年度同期比上昇幅(%) |
農業(林業、牧畜業及び漁業を含む): |
3.8 |
農作物 |
2.5 |
家禽 |
0.2 |
「規模以上工業」: |
14.2 |
重工業 |
14.6 |
軽工業 |
13.1 |
固定資産投資: |
16.9 |
不動産投資投资 |
32.0 |
消費材小売額 |
11.3 |
都市部·農村部住民収入 |
7.8 |
説明:
1、「規模以上工業」とは国有企業と年間売上が2000万元(含)以上の非国有工業企業のことで、重工業と軽工業を含む。
2、各業種総生産が2010年同期(1月〜9月間)より増加していることから、国民経済全体の運営が良好であることが表明され、その内、「規模以上工業」と固定資産投資の上昇幅が大きく、国民総生産(GDP)増加の主要要素となっており、特に固定資産投資の中の不動産投資の上昇幅がもっとも顕著である。
原文リンク:
原文リンク1:2011年10月度購買担当者指数(PMI)
原文リンク2:2011年1月〜9月間国内総生産(GDP)
以上 |