中国国務院、『女性従業員特別労働保護条例』(案)聴取意見を公表
中国国務院法制課が2011年11月21日付で『「女性従業員特別労働保護条例」(案)』(原文リンク1を参照)を公布し、女性従業員特別労働保護条例に関する意見を募集しており、主な内容は次の通りである。
一、産休期間について
『「女性従業員特別労働保護条例」(案)』と上海市現行方法との比較は、下表通りである。
出産状況
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上海市現行方法における
産休期間
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『「女性従業員特別労働保護条例」(案)』における産休期間
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比較
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一人子
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90日
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14週間
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8日間延長
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難産
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105日
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16週間
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7日間延長
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多胎児
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90日を基に、2人目以降の赤ん坊1人につき15日ずつ延長
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14週間を基に、2人目以降の赤ん坊1人につき2週間ずつ延長
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2人目以降の赤ん坊1人につき1日減少
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流産
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@
妊娠3ヶ月未満の場合、
産休が30日
A 妊娠3ヶ月〜7ヶ月の場合、産休が45日
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@ 妊娠4ヶ月未満の場合、
産休が2週間以上
A
妊娠4ヶ月以上の場合、
産休が6週間以上
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@16日間減少
A 3日間減少
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出産または流産した女性従業員の給与又は出産手当及び出産・流産医療費について、該当女性従業員が生育保険に加入している場合、生育保険基金から支給される。生育保険に未加入の場合は、所属先の企業が負担する。
二、労働保護
1、企業が勤務時間内における妊娠中女性従業員の休憩時間を合理的に設ける又はその勤務ノルマを減少しなければならない。また、企業が該当女性従業員と協議の上、仕事の持場を調整することができる。
2、妊娠7ヶ月以上の女性従業員に労働時間の延長または夜間勤務をさせてはならない。また、妊娠中の従業員が定期健康診断を受けた場合、健康診断に使用された時間は勤務時間と看做される。
3、企業が女性従業員に婦人科健康診断の機会(注:2年につき1回以上)を設けなければならず、当該健康診断時間は勤務時間と看做される。
4、1歳未満の乳児への哺乳期間の1年間において、企業が哺乳期間中の女性従業員に重労働、夜間勤務をさせてはならない。また、同期間中の勤務時間内に1日1時間以上の哺乳時間を設けなければならない。なお、子供が双子以上の場合は、2人目以降の乳児1人につき毎日1時間の哺乳時間が追加付与される。
三、法律違反責任
本条例に違反した企業に対して、期限付きの是正が命じられ、法に従って罰金が課される。罰金は被害者女性一人につき1000元から5000元までとなる。
原文リンク:
1.『女性従業員特別労働保護条例』(案)
2. 上海市女性従業員労働保護方法(上海市現行方法)
以上